仲良くなれそうだったのに、何も始まらなかった話
最初は正直ちょっと期待していたと思う。
やり取りのテンポも合っていたし、話題に困ることもなかった。
会う約束も自然に決まって、特別頑張らなくても続いていた。
最初に会った時も変な緊張はなかった。
楽しかった、というより「疲れなかった」という感覚が残った。
この感じならもう一度会ってもいいかもしれない。
そう思えたのは久しぶりだった。
二度目、三度目と会ううちに、相手のことも少しずつ見えてくる。
好きなことや苦手な話題。
生活のリズムや言葉の選び方。
どれも致命的に合わないわけじゃない。
むしろ、よくある違いの範囲だった。
それなのに、どこかで止まった。
次に会う約束を決める時「来週でもいい?」と聞かれて、なぜか即答できなかった。
予定が埋まっていたわけでもない。
断りたい理由があったわけでもない。
ただ、少し間を空けたいと思った。
連絡の頻度も意識して減らしたわけじゃない。
気付いたら返事を後回しにすることが増えていた。
相手からのメッセージを見てどう返すか考えているうちに時間が過ぎる。
それでも焦りはなかった。
嫌いになったわけではなかった。
むしろいい人だと思っていた。
一緒にいる時間も悪くなかった。
でも、踏み出す理由も見つからなかった。
今思えば何か大きな違和感があったわけじゃない。
「この人は違う」と判断できるほどの決定打もなかった。
ただ、関係が変わることを想像したときに気持ちが前に進まなかった。
もし始まったらどうなるんだろう。
もし合わなかったら今の関係には戻れないかもしれない。
そう考えた瞬間、動かないほうが楽だと感じてしまった。
相手は多分、気付いていたと思う。
返事が遅くなっていることも、次の予定が決まらないことも。
それでも、強く踏み込んでくることはなかった。
それが余計にこの関係を曖昧なままにした。
結局、はっきりと終わったわけではない。
自然にやり取りが減って、いつの間にか連絡を取らなくなった。
最後に交わした言葉も特別なものではなかった。
あとから振り返ると、あの関係が「失敗」だったとは思わない。
でも「うまくいった」とも言えない。
仲良くなれそうだったのに、何も始まらなかった。
それだけの話なのに、なぜか記憶には残っている。
多分、決断しなかったことがそのまま形になった関係だったのだと思う。
やり取りのテンポも合っていたし、話題に困ることもなかった。
会う約束も自然に決まって、特別頑張らなくても続いていた。
最初に会った時も変な緊張はなかった。
楽しかった、というより「疲れなかった」という感覚が残った。
この感じならもう一度会ってもいいかもしれない。
そう思えたのは久しぶりだった。
二度目、三度目と会ううちに、相手のことも少しずつ見えてくる。
好きなことや苦手な話題。
生活のリズムや言葉の選び方。
どれも致命的に合わないわけじゃない。
むしろ、よくある違いの範囲だった。
それなのに、どこかで止まった。
次に会う約束を決める時「来週でもいい?」と聞かれて、なぜか即答できなかった。
予定が埋まっていたわけでもない。
断りたい理由があったわけでもない。
ただ、少し間を空けたいと思った。
連絡の頻度も意識して減らしたわけじゃない。
気付いたら返事を後回しにすることが増えていた。
相手からのメッセージを見てどう返すか考えているうちに時間が過ぎる。
それでも焦りはなかった。
嫌いになったわけではなかった。
むしろいい人だと思っていた。
一緒にいる時間も悪くなかった。
でも、踏み出す理由も見つからなかった。
今思えば何か大きな違和感があったわけじゃない。
「この人は違う」と判断できるほどの決定打もなかった。
ただ、関係が変わることを想像したときに気持ちが前に進まなかった。
もし始まったらどうなるんだろう。
もし合わなかったら今の関係には戻れないかもしれない。
そう考えた瞬間、動かないほうが楽だと感じてしまった。
相手は多分、気付いていたと思う。
返事が遅くなっていることも、次の予定が決まらないことも。
それでも、強く踏み込んでくることはなかった。
それが余計にこの関係を曖昧なままにした。
結局、はっきりと終わったわけではない。
自然にやり取りが減って、いつの間にか連絡を取らなくなった。
最後に交わした言葉も特別なものではなかった。
あとから振り返ると、あの関係が「失敗」だったとは思わない。
でも「うまくいった」とも言えない。
仲良くなれそうだったのに、何も始まらなかった。
それだけの話なのに、なぜか記憶には残っている。
多分、決断しなかったことがそのまま形になった関係だったのだと思う。